見積りが通らない原因は「積算のズレ」かも?

~“なぜか高い”“通らない”その見積書、積算の見直しで解決できるかもしれません~
見積りを提出したのに、
「予算オーバーでNG」
「他社に決まりました」
「もう少し安くなりませんか?」
そんな経験、ありませんか?
それ、もしかしたら——
“積算のズレ”が原因かもしれません。
「積算のズレ」とは何か?
積算とは、本来図面や仕様書から“正確な工事費”を割り出す仕事です。
ところが、次のようなズレがあると、見積金額が実際の工事内容とかけ離れてしまうことがあります。
✔ 材料や数量の読み違い
→ 過剰に見込んでしまい、金額が“高く出る”
✔ 現場条件が反映されていない
→ 輸送距離、搬入条件、狭小地などのコストを見落とす
✔ 不必要な仮設や予備費を含んでいる
→ リスクを見込んだ結果、無駄に高くなっている
✔ 過去データや単価が古いまま
→ 最新価格よりも高く、相場に合わなくなっている
📌 積算精度が低い=“数字に説得力がない見積り”になってしまうのです。
見積りNGを生む“よくあるズレ”3パターン
① 「図面通り」だけど、実際の工法とは違った
→ 積算は正確でも、現場の施工方法に合っていない
例:プレキャスト部材に対応していない従来工法で積算してしまった
✅ 解決策:
積算担当と現場担当で**「施工方針のすり合わせ」を必ず行う**
② 担当者によって積算方法がバラバラ
→ 属人的な見積りで、金額に一貫性がない
例:先輩のExcelをそのまま使っていて中身がブラックボックス状態
✅ 解決策:
共通の積算ルールやフォーマットを社内で整備
③ 積算担当が見積りの“目的”を知らない
→ 入札なのか、相見積りなのか、交渉前提なのか理解せずに積算
例:利益率を高めに設定してしまい、価格競争に負ける
✅ 解決策:
見積りの目的や競合状況を共有したうえで積算に着手
積算の見直しで変わる3つのメリット
メリット | 内容 |
---|---|
✅ コストに説得力が出る | 根拠が明確なので、価格交渉にも強くなる |
✅ 利益確保と受注率のバランスが取れる | 不安から“盛りすぎ”を防げる |
✅ 信頼が高まる | 「この会社は根拠ある見積もりを出す」と発注者からの評価が上がる |
まとめ:「積算は数字の土台」見直せば、見積りは変わる
見積りが通らないとき、営業力や価格設定だけを疑うのではなく、
**「そもそもの積算は正しかったか?」**を見直してみることが、意外な改善の第一歩になります。
🔍 チェックポイント:
- 図面と現場条件のズレはないか?
- 最新の単価を使っているか?
- 積算と現場・営業で情報共有できているか?
📌 積算は「裏方」ではなく、「売れる見積書をつくるための主役」。
だからこそ、精度と共有の“ひと手間”が大きな成果に変わります。