面接だけでは見えない!外国人材の人間性の見極め方

~履歴書にも語学力にも現れない“本当の魅力”を知るには~
外国人材の採用が拡大する中、多くの企業が悩むのが「人間性をどう見極めるか?」というポイントです。
語学力や技能テストではある程度の能力は測れても、
「真面目に働いてくれるのか?」「現場に馴染めるか?」「誠実な人柄なのか?」といった**“人としての資質”**は、面接だけでは見えてこないものです。
本コラムでは、実際に外国人材を採用・育成してきた現場の知見をもとに、スキル以外の“人間性”を見極める3つの視点をご紹介します。
①【リアクションを見る】質問への姿勢に“人柄”が出る
面接時に大切なのは「答えの正確さ」ではなく、どう答えようとするか。
たとえば、質問の意味がわからなかったときに…
- 黙ってしまう
- とりあえず「はい」と言う
- 「すみません、もう一度お願いします」と丁寧に聞き返す
この対応ひとつで、素直さ・誠実さ・コミュニケーション力の土台が見えてきます。
✅ チェックポイント:
- 聞き返しができるか(遠慮せず対話できる人か)
- 自分の言葉で答えようとする姿勢があるか
- 笑顔・アイコンタクトなど非言語の印象も確認
②【過去の経験を深掘り】“問題への向き合い方”に注目
「これまでの仕事で大変だったことは?」
「困ったとき、どうやって乗り越えましたか?」
こうした質問を通じて、その人が過去にどんな場面で努力したか・どう考えたかを聞いてみましょう。
✅ 注目したいポイント:
- 誰かのせいにせず、自分で考えた経験を語れるか
- 困難から何かを学ぼうとした姿勢があるか
- 感謝や協力への言及があるか(協調性の有無)
特に、日本での生活経験や、異文化の中で頑張ったエピソードがある人は、職場でも柔軟に適応しやすい傾向があります。
③【現場見学や簡単な作業体験】で“仕事への向き合い方”を観察
可能であれば、短時間の現場見学や作業体験をセットにして、実際に動いてもらうのが理想的です。
言葉が通じなくても、「道具の扱い方」「整理整頓」「指示への反応」などから、仕事に対する姿勢が見えてきます。
✅ 見るべきポイント:
- 言われたことを素直にやろうとするか
- 他のスタッフの様子をよく見ているか(周囲を気にする視点)
- 汚れた場所を気にする、道具を丁寧に扱う、など小さな気配り
こうした行動には、性格や育ってきた環境、価値観が表れます。
面接だけで見えないものこそ「企業との相性」
履歴書や試験結果には現れない「人柄」は、
受け入れ後の定着率・信頼関係・チームワークに直結する大切な要素です。
とはいえ、言語や文化の違いがある外国人材には、日本人と同じ評価軸では測りにくい面もあります。
だからこそ、「完璧な受け答え」ではなく、“関わろうとする姿勢”や“学ぼうとする気持ち”を見極める目線が求められます。
まとめ:人間性を見抜くには、「観察」「深掘り」「体験」の3段階で
外国人材の採用では、一緒に働く未来を想像しながら、“人としての魅力”に目を向けることが大切です。
🔍 人間性を見極める3つのステップ:
- リアクションを見る(聞き返す、表情、姿勢)
- 経験を深掘りする(過去の困難、学び、価値観)
- 体験で観察する(姿勢、丁寧さ、協調性)
面接を“ジャッジ”ではなく“対話と理解”の場とすることで、
採用のミスマッチを減らし、長く信頼できる人材との出会いにつながるはずです。