【初心者向け】単価ってどうやって決まるの?

~“材料の値段”だけじゃない、建築の単価の世界~
積算を学んでいると、必ず出てくる「単価(たんか)」という言葉。
「なんとなく“値段のこと”ってわかるけど…実際どうやって決まってるの?」
そんな疑問を持ったあなたに、単価の仕組みをやさしく解説します!
そもそも「単価」とは?
積算における単価とは、**「1つの材料や作業にかかるお金」**のことです。
例えば:
- コンクリートを1㎥使うのにいくらかかる?
- 壁を1㎡塗装するのにいくらかかる?
- ボルトを1本取り付けるのにいくらかかる?
➡ この「1あたりの価格」が“単価”です。
単価は何からできているの?
実は単価は、「材料費」だけではありません!
基本的に、次の3つを合計してつくられています。
構成要素 | 内容 | 例(壁クロス貼りの場合) |
---|---|---|
🧱 材料費 | モノ自体の値段 | クロスの価格(1㎡あたり) |
👷♂️ 労務費 | 作業する人の人件費 | クロス職人の手間賃 |
🛠 経費・間接費 | 運搬費・仮設費・工具使用費など | のり・脚立・移動時間など |
📌 つまり単価とは、**「材料+人+環境」すべてを含めた“工事コストの最小単位”**なんです!
単価の種類もいろいろある!
種類 | 内容 | よく使う場面 |
---|---|---|
実勢単価 | 市場で実際に使われている平均的な単価 | 民間工事、リフォームなど |
見積単価 | 協力会社が出してくる見積りに記載された単価 | 発注時や協議時 |
歩掛(ぶがかり)単価 | 公共工事で使われる基準単価(国や自治体が定める) | 官公庁工事の積算 |
単価が変動する要因とは?
「いつも同じ単価でいいでしょ?」と思いがちですが、単価は時期や条件によって変わります!
✅ 変動する主な要因:
- 材料価格の変動(原油・木材・鉄鋼など)
- 人手不足による人件費の上昇
- 現場の条件(狭い、遠い、危険など)
- 工期が短くて応援が必要な場合
- 地域差(都市部と地方では価格が違う)
📌 単価は“現場ごとに違う”のが普通。だからこそ積算の現場では、最新情報の確認が大切です。
単価ってどこから調べるの?
初心者が単価を調べるときに役立つ情報源はこちら:
情報源 | 内容 |
---|---|
📚 積算資料(建築資料研究社など) | 年に数回更新。業種別・地域別の実勢単価が掲載 |
🗂 過去の見積書・実行予算書 | 自社内にある最も“リアル”な単価データ |
🏢 協力業者へのヒアリング | 最新の仕入れ値や手間賃を直接聞ける |
🖥 積算ソフトの単価データベース | 常に更新される市況価格を自動反映 |
まとめ:「単価を知ること=現場を理解すること」
単価はただの数字ではなく、**その仕事に必要な人・モノ・時間・技術のすべてが詰まった“価格の言語”**です。
✅ 初心者に覚えてほしい3つのこと:
- 単価=材料費+人件費+間接費の合計
- 単価は現場や時期によって変動する
- 単価を知ると、工事の“中身”が見えてくる!